このレッスンでわかること
- ✓ピボットテーブルで大量のデータを集計できる
- ✓「表記のゆれ」が集計を壊すことがわかる
- ✓IDを使うと表記ゆれを防げることがわかる
ピボットテーブルって何?
たくさんの行があるデータを、すばやくまとめる機能です。
たとえば 693行 ある人口データも、市町村ごとの平均を一瞬で出せます。
手で計算する必要はありません。
どの列でまとめるかを選ぶだけで、スプレッドシートが自動で集計してくれます。
ポイント
ピボットを使うには、まずデータが「きれい」である必要があります。
レッスン1で学んだことが、ここで活きてきます。
集計を体験してみよう
ボタンを押して、データがまとまる様子を見てみましょう。
元のデータ(9行)
| 市町村名 | 年 | 人口 |
| 長野市 | 2023年 | 374,000 |
| 松本市 | 2023年 | 240,358 |
| 上田市 | 2023年 | 157,200 |
| 長野市 | 2024年 | 372,155 |
| 松本市 | 2024年 | 239,012 |
| 上田市 | 2024年 | 155,845 |
| 長野市 | 2025年 | 361,045 |
| 松本市 | 2025年 | 236,788 |
| 上田市 | 2025年 | 155,012 |
ピボットの結果(市町村ごとの平均人口)
| 市町村名 | 平均人口 |
| 長野市 | 369,067 |
| 松本市 | 238,719 |
| 上田市 | 156,019 |
9行のデータが3行にまとまりました。
元のデータは閲覧のみです。「ファイル → コピーを作成」で自分のドライブにコピーしてから使ってください。
ピボットテーブルの作り方
Google スプレッドシートでの手順です。
-
1
表の中をクリックする
データが入っているセルならどこでも構いません。
Google スプレッドシートがデータの範囲を自動で認識します。 -
2
「挿入」→「ピボットテーブル」を選ぶ
画面上部のメニューから「挿入」をクリックし、「ピボットテーブル」を選びます。
-
3
「新しいシート」を選んで「作成」を押す
ダイアログが出ます。「新しいシートに挿入」を選んで「作成」をクリックします。
新しいシートが開き、右側に設定パネルが表示されます。 -
4
「行」に集計したい列を追加する
右パネルの「行」の横にある「追加」をクリック。
「市町村名」を選ぶと、市町村ごとにまとめられます。 -
5
「値」に集計する数値の列を追加する
右パネルの「値」の横にある「追加」をクリック。
「人口」を選びます。集計方法は「平均」や「合計」などから選べます。
行
列
追加
値
ポイント
「行」に何を入れるかで、まとめ方が変わります。
「年」を行に入れれば年ごとの集計に、「市町村名」を入れれば地域ごとの集計になります。
落とし穴:「表記のゆれ」
データがきれいに見えても、集計が正しくならないことがあります。
「表記のゆれ」とは?
同じ意味なのに、書き方が違うことです。
人が見れば「同じもの」とわかります。でもコンピューターは文字が1つでも違えば別のものとして扱います。
- ・ 田中 花子 / 田中花子 (スペースの有無)
- ・ 営業部 / 営業1部 / 第一営業部 (名称の揺れ)
- ・ りんご / リンゴ / 林檎 (表記の種類)
ピボットで集計するとき、表記のゆれがあると正しい結果になりません。
見た目がきれいなデータでも、この落とし穴にはまることがあります。
入力されたデータ
| 担当者名 | 件数 |
| 田中 花子 | 3 |
| 鈴木 一郎 | 5 |
| 田中花子 | 2 |
| 佐藤 次郎 | 4 |
| 鈴木一郎 | 1 |
黄色の行はスペースなし。同じ人なのに、別のデータとして入力されています。
ピボットで集計すると…
| 担当者名 | 合計件数 |
| 田中 花子 | 3 |
| 田中花子 | 2 |
| 鈴木 一郎 | 5 |
| 鈴木一郎 | 1 |
| 佐藤 次郎 | 4 |
同じ人が2行に分かれてしまいました。田中花子さんの本当の件数は5件のはずです。
IDを使って入力されたデータ
| ID | 担当者名 | 件数 |
| A001 | 田中 花子 | 3 |
| A002 | 鈴木 一郎 | 5 |
| A001 | 田中花子 | 2 |
| A003 | 佐藤 次郎 | 4 |
| A002 | 鈴木一郎 | 1 |
名前にゆれがあっても、IDが同じなら同じ人です。
IDでピボットすると…
| ID | 担当者名 | 合計件数 |
| A001 | 田中花子 | 5 |
| A002 | 鈴木一郎 | 6 |
| A003 | 佐藤次郎 | 4 |
正しく3人分に集計されました。
IDとは?
人や物に、ひとつずつ割り当てる番号や記号のことです。
名前の書き方がゆれても、IDは変わりません。
コンビニのバーコードや学校の出席番号も、一種のIDです。
やってみよう
問題 1
ピボットテーブルを使うと、何ができますか?
問題 2
「田中 花子」(スペースあり)と「田中花子」(スペースなし)を
ピボットで集計するとどうなりますか?
問題 3
表記のゆれが起きても集計をまちがえないようにするには、どうすればよいですか?